【ライフスキル】リフレーミング
ユガミンを知っていますか?
何かあったときに思い浮かべる「考え」から「気分」を感じる。
強いストレスがあるとネガティブな思い込みが強まり、嫌な気分が強くなる。
そのネガティブな考え方のくせが「ユガミン」。
リフレーミングとは
すでにその人が持っている意味づけや解釈を、異なる視点で捉え直すこと。
感情や行動は認知に影響される。
なんらかの出来事が起きたとき、それに対してどのような捉え方、考え方(認知)するかによって、どのような感情や行動につながるのかが変わる。
強いストレスを受けたりした場合、認知に歪みが生じ、不安感や非適応的な行動が強まる。
またいつも自分の考え方に固定的なくせ(中核信念)があると、その枠組み(フレーム)に沿って状況を解釈し、非適応的な行動や感情を作ってしまう。
発達障害の場合、特性上、不安やネガティブな感情が出やすいので、自分がどのようなフレームをよく使って物事を捉えているか知っているかは重要。
また相手の立場に立ちにくい特徴もあるため、状況を様々な視点で判断し柔軟に対応できるようにする、リフレーミングを使いこなせるようになろう。
下記の否定的なイメージの言葉から肯定的な意図や意味を見出し、表現を書いてみよう。
否定的なイメージの言葉 | 肯定的な表現に書き直す |
優柔不断 | よく考えてから決める、軽率ではない |
相手に合わせられない | 自分の考えを持っている、妥協しない |
神経質 | 慎重、気が利く、目が届く、繊細 |
厳しい | 真面目、情熱的、真っ直ぐな人、実直にみる、信念がある |
批判的 | 自分の考えを持っている、別の視点を持っている |
怒りっぽい | 情熱的、熱血、感情豊か |
大雑把 | おおらか、細かいことを気にしない、大局で物事を見れる |
口下手 | 思慮深い、優しい、言葉を慎重に選ぶ |
せっかち | 行動力がある、スピード感がある、時間を大切にする |
余裕がない | 活動的、アクティブ、積極的、働き者 |
自信がない | 謙虚、奥ゆかしい |
自己主張できない | 協調性がある、他者優先、柔軟性がある、相手を思いやる、状況を把握できる |
※参考:「よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑」
リフレーミングの行い方
ある出来事(行動)について、捉え方(認知)と感情に分け、次に出来事を肯定的に捉え直す。その中で自身の自動思考(根拠なく思い浮かぶ評価的な思考)は何かを考える。
例)スマホを出先に置き忘れた。
①出来事(行動) 実際にしたこと、起きたこと |
自分のスマホを出先に置いてきてしまい、 すぐに取りにいけない。 |
②捉え方(認知) 考え方、状況をどのように捉えるか |
行くところがあったけど、調べられないから行けない、 予定変更しなきゃ、 またやってしまった、 悪い人に撮られてないかな |
③感情 喜怒哀楽、不安、落ち込み、恥、罪悪感など |
不安、苛立ち、めんどくさい |
肯定的に捉え直す
①出来事(行動) 実際にしたこと、起きたこと |
自分のスマホを出先に置いてきてしまい、すぐに取りにいけない。 |
②捉え方(認知) 考え方、状況をどのように捉えるか |
疲れていたんだと思う、 置いてきたところが出先でよかった、 出先の人が拾って保管してくれている(安全だ)とわかりよかった、 ドコモショップでスマホの場所を調べられることがわかってよかった、 デジタルデトックスになる |
③感情 喜怒哀楽、不安、落ち込み、恥、罪悪感など |
安心、 すっきり、 しっかり休もう、 スマホを見失わないように、大きいストラップをつけよう、 勉強になった |
自身の自動思考(根拠なく思い浮かぶ評価的な思考)
- 思い通りに行かないとめんどくさい、イライラする。
「あなたと仲良しのユガミン」は?:考え方のくせパターン
考え方パターン | 詳細 |
白黒思考 | 物事を黒か白のみで分類する。 |
過度の一般化 |
1つの否定的な出来事を、全てにわたり永久に起こると捉える、 |
認知のフィルター | 1つの出来事の否定的な詳細についてのみ考え、肯定的な側面を見ない。 |
肯定的なものの否認 | 肯定的な経験を数に入れず、拒否する。 |
結論を急ぐ |
事実でなくても、本人の結論を尤も(もっとも)らしくサポートするような否定的解釈 読心術思考:自己判断で誰かが否定的な態度をしていると結論づけ、確認しない。 占い思考:物事が悪くなると予想し、その予想は予め決められた事実だと思うこと。 |
課題解釈と矮小化(わいしょうか) | 物事の重要性を大袈裟に解釈、または不適切に矮小化する。 |
破局的な解釈 | 出来事の結果を極端に解釈。 |
感情的決めつけ | 否定的な感情は必ず実際のものに反映する。 |
〜すべき思考 | 〜すべき、〜すべきではないと考える。 |
レッテル貼り |
過度の一般化の極端なもの。自身・他者に否定的なレッテルを貼る。 |
自己関連づけ | 否定的な出来事を自身や他者の性格特性を示すものとみなす。 |
不適切な考え方 | 1つの考え方に極端に焦点を当てる。自己批判 |
自身の考え方のくせ
- 〜すべき思考(ベッキー)
- 自己関連づけ
- 感情的決めつけ
- 認知のフィルター(フィルタン)
考え方を変えるポイント
ポイント | 内容 |
自分視点で考える | 自分の良いように考える。 |
相手視点で考える | 相手がなぜそうしたのかを考える。 |
客観的に物事を見る | 主観的に見るのではなく、客観的に考える。 |
過去の出来事をリフレーミングする | 物事をネガティブに捉えてしまう原体験を捉え直す。 |
過去と同じような場面でネガティブな感情が出ていない時を探す | 場面や人が違うだけで捉え方が変わってしまっていないかを考える。 |
その場面の何に問題があるのかを考える | 本当に自分自身にマイナスを及ぼすのかを考える。 |
目的を考える | 目的を考え、目的にあった別の捉え方を考える。 |
良いところだけ見る | 物事に少しでも良い部分はないか考える。 |
今日はここまで。